EV充電器の設置パターンと駐車場設計

目次

EV充電器の設置パターンと駐車場設計の基本ガイド

基本的な考え方

EV充電器を設置する際は、単に電源工事だけでなく、車と充電器の「位置関係」や「動線計画」をしっかり考える必要があります。
このページでは、実際の設置パターン例を紹介しながら、導入にあたって検討すべきポイントを解説します。

①EVの充電口の位置はバラバラです

メーカーや車種によって充電ポートの位置が異なります

メーカー・車種

充電口の位置

日産リーフ

車両前方中央

トヨタbZ4X・レクサス

左後方フェンダー

テスラ・BYDなど

左右後方または前方

PHV(プリウスPHV等)

車体左前方

※表は参考情報です。EV(電気自動車)の充電口の位置は、車種や販売された時期によって異なるため、実際の車両仕様をご確認ください。

🚨 重要ポイント:車の買い替えで充電口の位置が変わると、ケーブルが届かなくなるケースがあります。

②ケーブル長と設置位置の関係

ケーブル付き充電器(Mode 3)の場合

  • ケーブルの長さは メーカーにより最大長が異なる
  • 長すぎると「だらしなく放置される・汚れる・断線しやすい」
  • 高出力機種ほどケーブルが太くなり、取り回しが悪くなる

ケーブル長の目安(参考):

用途

推奨長さ

一般家庭

5~7m前後

法人駐車場(区画が広い)

7〜10m以上

注意:メーカー毎に長さのバリエーションが異なります。

   トラックの場合は15m必要になります。

コンセント充電(Mode 2)の場合

  • 車載の充電ケーブルはメーカーの製品を使うことが基本
  • 長さや電圧等選択が出来る
  • コンセントの設置高さと防水性が重要(地面から60~120cm程度
  • 車載ケーブルをコンセントに刺したまま放置してしまう場合も多くコネクターホルダや取り付け位置の検討が必要

    *ケーブル付き充電器のコネクタフォルダも同様*

 

③実際の設置パターン(イメージ)

ケースA:家庭の壁面に充電器設置(一般的)

  • ケーブル付き充電器:3kW/壁掛け式
  • ケーブル長:5m
  • 駐車方法:前向き駐車が出来る場合(充電口が前にあるリーフ等)

🟢 メリット:美観維持・配線が最短
🔴 デメリット:EVを買い替えた時にケーブルが届かない事がある

ケースB:法人駐車場の柱設置タイプ

  • ケーブル付き充電器: 3~10kW
  • 設置位置:駐車スペース間の柱
  • ケーブル長:~10m
  • 車:色々な充電口位置の対応

🟢 メリット:複数台対応がしやすい
🔴 デメリット:ケーブルが長くなり高額/管理が大変

ケースC:コンセント型(最小構成)

  • EV付属ケーブルを使用
  • コンセント設置:屋外防雨型
  • 設置高さ:20〜120cm

🟢 メリット:安価で始められる
🔴 デメリット:充電する時に充電ケーブルを出し入れする必要がある。充電コネクターやCCIDが固定できない・盗難対策が弱い

運用ポイント!!(重要)

充電する際に充電コネクターを何時も同じ向きで抜き差しすると充電ケーブルがねじれ(キンク)断線しやすくなります。

④駐車場の構造と動線計画の考え方

EV充電インフラの設計は、「新たなエネルギー基地をつくる」という視点で考える必要があります。

✅駐車場配置のチェックポイント:

観点

ポイント

動線の確保

ケーブルをまたがずに通行できるか?

設置面の安全性

充電コネクターの飛び出しで通路の障害にならない場所

将来の拡張性

複数台導入時の配線ルート・電気設備や充電器の増設の余地

電源の取り回し

配線距離・埋め込み他配線工事の検討(駐車場位置の変更等)

植栽・舗装との関係

工事時に植栽帯や塀の撤去が必要?地面の掘削は可能か?

⑤ 充電器設置でよくある“設計ミス”

  • 車種変更でケーブルが届かない
  • 植栽帯に設置する影響で工事費が高額に(充電器の追加が出来ない)
  • 充電器やコンセントの高さが低くケーブルがぐちゃぐちゃ
  • ケーブルの長さが長すぎて景観が悪化
  • 高出力のつもりが車が対応していない → ムダな出費
  • 電気の基本料金を考えず充電器を導入してしまう
  • 将来の増車を考えず駐車場の位置や電気設備を決めてしまう

     

💡つまり、「見た目・機能・将来性」を含めてバランスよく設計する必要があるのです。

⑥ コンサル業者の必要性と課題

〇施工業者は「工事」のプロですが、設計や車両仕様の知識は範囲外

〇自動車販売店も「電気の知識」がない

〇充電器メーカーも「製品説明」止まりで、設置環境については範囲外

まとめ:EV充電器設置は「空間・エネルギー・人の流れ」を設計すること

  • 充電口の位置 × 駐車位置 × ケーブル長=使いやすさを決めるカギ
  • 駐車場の構造や動線、電源の位置もあわせて設計しよう
  • 単なる設置工事ではなく、未来に向けたインフラ整備として考える
  • EVの導入検討と同時に「レイアウト設計」が必用ですが、後回しになっている事がほとんどです。

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